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改正民法で賃貸業界に影響する内容 その2
5月に成立した改正民法は2020年をめどに施行される予定です。前回に引き続き、賃貸住宅ビジネスに関わる改正点について取り上げます。
★賃貸ビジネスに影響を与える内容は・・・
①住宅設備故障時の家賃減額
②借主による修繕費用を貸主が負担する点
③敷金の返済義務を定義
④個人補償の限度額を設ける点
今回は上記③、④について取り上げます。
③敷金の返済義務を定義
賃貸借契約終了時の敷金や原状回復義務に関して、これまで民法による規定はありませんでした。それゆえ地域の慣例による違いなどからトラブルが多く、判例などから国土交通省が出している「現状回復ガイドライン」の基準が用いられていました。 今改正で、こうしたルールが民法に明文化されました。
「敷金」については、「いかなる名目によるかを問わず、賃料債務その他賃貸借に基づいて生ずる債務等を担保する目的で賃借人が賃貸人に交付する金銭」と定義され、また、敷金返還債務は、賃貸借が終了し、かつ賃貸物の返還を受けた時に発生するとされました。
「原状回復」については、通常の使用や経年劣化による損傷は貸主負担であると明文化されています。特約を締結することで借主負担にすることもできますが、合理的な理由と、契約時に借主が特約内容を認識・同意していることが前提になります。
既にガイドラインに即した対応をしている場合は実務的に大きな影響はないと思われます。
④個人保証の限度額を設ける点
改正法では、「連帯保証人が個人である場合『個人根保証契約』に該当し、その場合『極度額』の定めをしなければその契約は無効になる」とされています。つまり連帯保証人が金額をいくらまで保証するかの限度額を明記しなければなりません。
極度額の目安として、賃料〇ヶ月分とするか、契約期間1期分にあたる家賃2年分までか・・・具体的に上限を定める必要が出てきます。ただ、極度額を明示すると連帯保証人になることを嫌い、保証会社の利用が増加すると思われます。
また、債権者(賃貸人)に対して情報提供義務が課されています。これは連帯保証人から賃貸人に対して、賃料の支払状況等について問い合わせがあった場合に回答しなければならないというものです。
こうした改正点に伴い、契約書の内容を見直す必要があります。改正法施行の前に、必要な契約書式を策定していくことが重要です。
参考:「全国賃貸住宅新聞」 ㈱全国賃貸住宅新聞社
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